トランジスタ技術 2009年2月号と3月号に、「位相雑音とジッタの関係を探る」と題して記事を書きました。
これは、レクロイ・ジャパン株式会社在籍中に考えていた内容をまとめて記事にしたものです。
位相雑音は信号発生器の安定度を測る指標で、その単位は「dBc/Hz」です。専用の測定器、例えば、キーサイト・テクノロジー様の信号源アナライザを使って測定することができます。
一方、ジッタは、やはり信号の安定度を測る指標で、ジッタ解析機能の付いたデジタル・オシロスコープ、例えば、レクロイ社の、Waverunnerシリーズなどで測定でき(デバッグ・ラボは、Waverunner6200を所有)、その単位は「second(秒)」です。
それぞれ、「信号の安定度」を測る指標であることに間違いはないのですが、位相雑音は「周波数ドメイン」、ジッタは「タイムドメイン」の単位です。この2つの測定値を結びつけることを証明する文献は非常に少なく、体系的に説明した文献は私が知る限りありませんでした。
今回の記事では、この2つの測定値を理論的に結びつけ、ジッタ(正確には、タイムインターバルエラー:TIE)を位相雑音に変換することに成功しました。
2月号の記事の一部を以下に示します。
3月号の記事の一部をPDFファイルで読むことができます。ここをクリックして下さい。